乗り物酔いする運転手

 仕事での移動にタクシーやバスをよく使います。自分で運転をしなくていい移動時間は、次の仕事を頭の中でシミュレーションしたり、あるいは逆に脳を休ませる貴重な時間です。

 やたら話しかけてくるタクシーの運転手さんに当たってしまったときは、新聞を広げて読むふりをしたりするのですが、さっきの彼は強者でした。
 「お客さん、クルマの中で新聞読んで、酔いませんか?私はだめなんですよ。乗り物の中で字を読んだりすると、すぐ酔っちゃうんですよ。お客さんは大丈夫なんですか?」
 信号待ちとはいえ、上半身振り返ってまで聞かないでくれ。