最近のNASは著しく高機能化、高性能化しており、単純にファイルサーバーとして使うと能力を持て余してしまいます。
今回はその有り余る耳かきパワーを使ってMoneroなどの暗号通貨を採掘しようという試みの第二弾になります。前回はQNAP社のTS-251+を使ったマイニングを紹介しました。
今回使用するのはSynology社のDS716+です。搭載のCeleron N3150は小型パソコンにも採用されている、4コア4スレッドのメジャーな低消費電力プロセッサです。
さっそく始めていきましょう。まずはマイニングプールに登録をします。MinerGateはメールアドレスを登録するだけで使えます。採掘ができたコインからfeeを支払うので費用の払い込みは必要ありません(リンクはアフィリエイトになっています)。
マイニングプールは複数の端末で平行して使うのが定石です。既にアカウントがあるなら再登録はいりません。
マイニングプールMinerGateにアカウントを作ったら、NASの中でUbuntuを動かすために仮想化パッケージのDockerをインストールします。NASにログインして、パッケージマネージャーのユーティリティから探してインストールしてください。
インストールができたらメインメニューからDockerを起動します。レジストリタブからubuntuを検索します。適当なイメージを見つけて[ダウンロード]をクリックしてください。
インストールされたイメージがイメージタブにあるはずです。それをマウスで選択して[起動(Launch)]をクリックしてください。コンテナの作成画面になります。
コンテナ作成も簡単です。ポートを自動割り当てにすることと、お好みでCPU優先度を決めてください。メモリ容量はあまり必要ありません。
作ったコンテナをコンテナタブから選んで動作を開始させてください。[詳細(Details)]をクリックすると右端に[端末(Terminal)]タブがあります。キー反応はいまひとつですがコンソールが使えますので、QTSの場合と全く同じ手順でマイニングツールをインストールしてください。
# apt-get update
# apt-get install ca-certificates wget
# rm -rf /var/lib/apt/lists/*
# wget https://minergate.com/download/deb-cli
# dpkg -i deb-cli
# minergate-cli -user YOUR_EMAIL -bcn 2 -xmr 2
( ex.# minergate-cli -user miner@kumasai.com -xmr 2 -fcn+dsh 1 )
マイニングが始まると爪楊枝でかき出すようなhashrateがコンソールに流れていき、いろいろな意味で泣けます。今回利用したマイニングプールのMinerGateでは、クライアントツールとしてUbuntuとFedoraをはじめ、WindowsやOS X用のバイナリも用意しています。
32bit Windows用やAndroid OS用もありますので、引退したパソコンやタブレット、スマートフォンも引っぱり出して総動員するのも楽しそうです。
メールアドレスを統一すると採掘成果は総計されますし、GUIツールやWebダッシュボードでは同時稼働数が表示されます。「7台も動員しているのにこれしか掘れないのか」とがっかりすることうけあいです。
それでは皆さんも、Happy mining !