睡眠時に見る夢は、不条理ギャグそのもの。今朝は2本立て。
私は仮面ライダー。青、黄、緑のチカラは既に手に入れた。今私の目の前にいる赤いやつを倒せば、赤の能力も私の一部となるだろう。
やつは全身が赤くつやつやとしており、ライダーというよりは戦隊ものの何とかレッドのようにも見える。
やつはふわりと浮いたかと思うと、スピード感も重量感もない跳び蹴りを繰り出した。待て、何だこいつのビニール風船のような体は。手も足も先の丸い棒ではないか。
いやだ、いらない。こんなビニール風船の力など受け入れたくはない。私はやつの蹴りを十分に引きつけ、自らの腕を水平になぎ払った。
「パヨーン」。空気が詰まったビニール棒同士をたたきつける音がした。そう、私の腕もビニール風船だったのだ。
舞台は変わって、今度の私の役柄は一般の社会人だ。今日は駅前に集まった若者たちに混じっている。私は何かのデモに参加したのだ。
何を訴えるデモなのかわかっていない。人数も群衆というにはほど遠い。ちょっとざわつきながらばらばらに歩いているだけで、こんな様子ではデモではなく「地域再発見! 駅前商店街を歩いてみよう!」になってしまう。
これではいけない。私はただひとり大声を上げた。何を叫んだかは覚えていない。ただ何かに向かって怒りや主張をぶつけていた。それはむしろ、しらけたデモの参加者へ向けられていたようだ。
ぶつけていたのは言葉だけではない。私は節分の豆まきにように、人々に何かを投げつけ始めた。私が抱えていた箱から取り出して投げつけたのは、ダイヤブロックのパーツだった。
駅前で怒鳴りながらダイヤブロックを投げ散らかすという、あり得ない迷惑行為。
以上、へなちょこ2本立てでした。